M003 印象採得(1) 印象採得は、歯冠修復物、歯冠補綴物、欠損補綴物及び義歯修理に当たって製作物ごとに算定する。(2) ブリッジの印象採得の算定の時期は、間接法の場合は最初に印象採得を行った日とし、直接法の場合は支台装置を試適して印象採得を行った日とする。(3) 印象採得は、原則として歯冠修復及び欠損補綴の製作に当たって印象採得又はろう型採得を行った際に製作物単位に算定する。(4) その他の印象採得は、次により算定する。イ 「1のロ 連合印象」は、金属歯冠修復、チタン冠、レジン前装金属冠、レジン前装チタン冠、非金属歯冠修復、CAD/CAM冠及びCAD/CAMインレーにおいて連合印象又は各個トレーを用いて行ったものが該当する。ロ 「2のイの(1) 簡単なもの」は、1歯から8歯欠損までの欠損補綴(ブリッジを除く。)、有床義歯修理等が該当する。ハ 9歯以上の欠損補綴又はケロイドにより口唇狭小で印象採得が困難な場合若しくは分割印象等を行わなければ所期の目的を達し得ない場合は、「2のイの(2) 困難なもの」により算定する。ニ 欠損補綴で連合印象又は各個トレーを用いて行った場合(ホに規定する場合を除く。)又は有床義歯床裏装の印象採得料は「2のロ 連合印象」により算定する。ホ 「2のハ 特殊印象」とは、欠損補綴でレジン系印象材又はラバー系印象材等を用いて咬合圧印象を行った場合をいう。また、フレンジテクニック、マイオモニターによる印象又は各個トレー及び歯科用インプレッションコンパウンドを用いて筋圧形成を行いラバー系印象材等を用いて機能印象を行った場合も本区分により算定する。ヘ ケロイドにより口唇狭小の際に、連合印象又は特殊印象を行った場合は、「2のロ連合印象」又は「2のハ 特殊印象」によりそれぞれの所定点数を算定する。ト 「2のホ(2) 印象採得が著しく困難なもの」とは、次の場合をいう。① 硬口蓋歯槽部の欠損範囲が半側を超える場合② 軟口蓋部の欠損が認められる場合③ 歯槽骨を超える下顎骨の辺縁切除を伴う場合であって、口腔粘膜のみでは創を閉鎖できないため皮弁されている場合又は下顎骨区域切除以上の下顎骨欠損が認められる場合④ 口蓋補綴、顎補綴を行う場合であって、上下の切歯を有する場合の正中部における切歯間距離又は切歯を有しない場合の正中部における顎堤間距離が30mm未満の開口量である場合(5) ブリッジの印象採得は、1装置における支台歯とポンティックの数の合計により算定する。(6) ブリッジ1装置の製作に当たり、やむを得ず複数個に分けて鋳造し連結の上、患者に装着した場合の印象採得は、「2のニ ブリッジ」により算定する。(7) 欠損補綴に係る連合印象及び特殊印象は、顎堤の状況や欠損形態にかかわらず所定点数により算定する。