J084 創傷処理(1) 創傷処理とは、切・刺・割創又は挫創に対して切除、結紮又は縫合を行う場合の第1回治療のことをいう。筋肉又は臓器に達するものとは、単に創傷の深さを指すものではなく、筋肉又は臓器に何らかの処理を行った場合をいう。(2) 創傷が数箇所あり、これを個々に縫合する場合は、近接した創傷についてはそれらの長さを合計して1つの創傷として取り扱い、他の手術の場合に比し著しい不均衡を生じないようにする。(3) 「3」の「イ 頭頸部のもの(長径20センチメートル以上のものに限る。)」は、長径20センチメートル以上の重度軟部組織損傷に対し、全身麻酔下で実施した場合に限り算定できる。(4) 「注2」の「露出部」とは、頭部、頸部、上肢にあっては肘関節以下及び下肢にあっては膝関節以下をいう。(5) 「注3」のデブリードマンの加算は、汚染された挫創に対して行われるブラッシング又は汚染組織の切除等であって、通常麻酔下で行われる程度のものを行ったときに限り算定する。(6) 抜歯又は智歯歯肉弁切除等の術後、後出血を起こし簡単に止血(圧迫等により止血)できない場合における後出血処置は「4 筋肉、臓器に達しないもの(長径5センチメートル未満)」により算定する。なお、手術当日の後出血に対する処置は算定できないが、後出血により再度来院した場合であって、簡単に止血できない場合においては「4筋肉、臓器に達しないもの(長径5センチメートル未満)」により算定して差し支えない。(7) 口腔内における縫合術及び口腔外における縫合術(顔面創傷等の場合)は、大きさ及び深さに応じ、各号の所定点数により算定する。