I001 歯髄保護処置(1) 歯髄保護処置とは、歯髄温存療法、直接歯髄保護処置及び間接歯髄保護処置をいう。(2) う窩の処置としての象牙質の削除を行うとともに、歯髄保護処置及び暫間充填を行った場合は、う蝕処置と歯髄保護処置の所定点数をそれぞれ算定する。ただし、区分番号M001-2に掲げるう蝕歯即時充填形成、区分番号M001-3に掲げるう蝕歯インレー修復形成又は区分番号I004に掲げる歯髄切断を行った場合は、歯髄保護処置の点数は算定できない。(3) 同一歯に2箇所以上、例えば近心と遠心とにう窩が存在する場合に、それぞれの窩洞に歯髄保護処置を行った場合は、同日又は日を異にして行った場合であっても、1歯につき1回に限り所定点数を算定する。(4) 歯髄温存療法とは、臨床的に健康な歯髄又は可逆性歯髄炎であって、感染象牙質を全て除去すれば、露髄を招き抜髄に至る可能性のある深在性のう蝕を対象とし、感染象牙質を残し、そこに水酸化カルシウム製剤などを貼付し、感染部の治癒を図り、3月以上の期間を要するものをいう。本区分は、当該処置を行った最初の日から起算して3月以上の期間内に2回程度の薬剤の貼付を行うことを含め、当該処置に係る一連の行為を包括的に評価し、当該処置を行った最初の日に算定する。(5) 歯髄温存療法を行った場合は、当該処置を行った最初の日から起算して3月以上の経過観察を行った後に、歯冠修復等を実施する。なお、当該処置を行った場合は、処置内容及び経過観察期間等に係る事項について患者に対して説明するとともに、その要点を診療録に記載する。(6) 直接歯髄保護処置を行った場合は、当該処置を行った最初の日から起算して1月以上の経過観察を行った後に歯冠修復等を実施する。なお、当該処置を行った場合は、処置内容及び経過観察期間等に係る事項について患者に対して説明するとともに、その要点について診療録に記載する。