D002 歯周病検査(1) 歯周病検査とは、歯周病の診断に必要な歯周ポケット測定、プロービング時の出血の有無、歯の動揺度の検査、プラークの付着状況の検査及び歯肉の炎症状態の検査をいい、当該検査は、1口腔単位で実施する。また、2回目以降の歯周病検査は、歯周基本治療等の効果、治療の成否、治療に対する反応等を把握し、治癒の判断又は治療計画の修正及び歯周外科手術を実施した後に歯周組織の変化の比較検討等を目的として実施する。歯周病検査の実施は、「歯周病の治療に関する基本的な考え方」(令和2年3月日本歯科医学会)を参考とする。(2) 歯周基本検査及び歯周精密検査は、当該検査を実施した歯数により算定する。ただし、残根歯(歯内療法、根面被覆、キーパー付き根面板を行って積極的に保存した残根を除く。)は歯数に数えない。(3) 歯周基本検査は、1点以上の歯周ポケット測定及び歯の動揺度検査を行った場合に算定する。(4) 歯周精密検査は、4点以上の歯周ポケット測定、プロービング時の出血の有無、歯の動揺度及びプラークチャートを用いてプラークの付着状況を検査した場合に算定する。(5) 混合歯列期歯周病検査は、混合歯列期の患者に対して、歯肉の発赤・腫脹の状態及び歯石沈着の有無を確認し、プラークチャートを用いたプラークの付着状況及びプロービング時の出血の有無の検査を行った場合に算定する。なお、混合歯列期歯周病検査に基づく歯周基本治療は、区分番号I011に掲げる歯周基本治療の「1 スケーリング」により算定する。(6) 混合歯列期の患者の歯周組織の状態及び歯年齢等により混合歯列期歯周病検査以外の歯周病検査を行う場合は、十分に必要性を考慮した上で行い、その算定に当たっては、永久歯の歯数に応じた歯周基本検査の各区分により算定する。なお、この場合において後継永久歯が先天性に欠如している乳歯については、永久歯の歯数に含めて差し支えない。(7) 乳歯列期の患者の歯周病検査は、「3 混合歯列期歯周病検査」により算定する。(8) 「注」に規定する第2回目以降の検査については、前回検査を実施した日から起算して1月以内に実施した場合に、所定点数の100分の50に相当する点数により算定する。(9) 次の場合において、やむを得ず患者の状態等により歯周ポケット測定等が困難な場合は、歯肉の発赤・腫脹の状態及び歯石の沈着の有無等により歯周組織の状態の評価を行い、歯周基本治療を開始して差し支えない。イ 在宅等において療養を行っている患者ロ 歯科診療特別対応加算又は初診時歯科診療導入加算を算定している患者この場合において、患者及び歯周組織の状態を診療録に記載すること。