[留意]I009 精神科デイ・ケア

I009 精神科デイ・ケア
(1) 精神科デイ・ケアは、精神疾患を有するものの社会生活機能の回復を目的として個々の患者に応じたプログラムに従ってグループごとに治療するものであり、実施される内容の種類にかかわらず、その実施時間は患者1人当たり1日につき6時間を標準とする。なお、治療上の必要がある場合には、病棟や屋外など、専用の施設以外において当該療法を実施することも可能であること。また、この実施に当たっては、患者の症状等に応じたプログラムの作成、効果の判定等に万全を期すること。
(2) 「大規模なもの」については、多職種が共同して疾患等に応じた診療計画を作成した場合に算定する。なお、診療終了後に当該計画に基づいて行った診療方法や診療結果について評価を行い、その要点を診療録等に記載している場合には、参加者個別のプログラムを実施することができる。
(3) 精神科デイ・ケアは入院中の患者以外の患者に限り算定する。ただし、他の保険医療機関に入院中の患者であって、退院を予定しているもの(区分番号「I011」精神科退院指導料を算定したもの又は区分番号「A318」地域移行機能強化病棟入院料を算定している患者であって、指定特定相談支援事業者等において、退院後の生活を念頭に置いたサービス等利用計画が作成されているものに限る。)に対しては、退院支援の一環として、当該他の医療機関の入院中1回(区分番号「A318」地域移行機能強化病棟入院料を算定しているものについては入院中4回)に限り算定できる。この場合、当該他の医療機関に照会を行い、退院を予定しているものであること、入院料等について他の保険医療機関を受診する場合の取扱いがなされていること、他の保険医療機関を含め、入院中に精神科デイ・ケアの算定のないことを確認すること。また、精神科デイ・ケアを算定している患者に対しては、同一日に行う他の精神科専門療法(他の保険医療機関で実施するものも含む。)は、別に算定できない。
(4) 同一の保険医療機関で精神科デイ・ケア等を開始した日から起算して1年を超える場合には、精神科デイ・ケア等の実施回数にかかわらず、算定は1週間に5日を限度とする。
ただし、週4日以上算定できるのは、区分番号「I008-2」精神科ショート・ケアの(4)のアからエまでのいずれも満たす場合に限られること。
(5) 月14回以上精神科デイ・ケア等を実施した患者の数等について、毎年10月に「別紙様式31」を用いて地方厚生(支)局長に報告すること。
(6) 治療の一環として治療上の目的を達するために食事を提供する場合にあっては、その費用は所定点数に含まれる。
(7) 同一の患者に対して同一日に精神科デイ・ケアと精神科ナイト・ケアを併せて実施した場合は、精神科デイ・ナイト・ケアとして算定する。
(8) 当該療法に要する消耗材料等については、当該保険医療機関の負担とする。
(9) 「注5」に規定する早期加算の対象となる患者は、当該療法の算定を開始してから1年以内又は精神病床を退院して1年以内の患者であること。
(10) 「注6」については、入院中の患者であって、退院を予定しているもの(区分番号「Ⅰ011」精神科退院指導料を算定したもの又は区分番号「A318」地域移行機能強化病棟入院料を算定している患者であって、指定特定相談支援事業者等において、退院後の生活を念頭に置いたサービス等利用計画が作成されているものに限る。)に対して、精神科デイ・ケアを行う場合に、入院中1回に限り算定できる。
(11) 「注4」に掲げる長期の入院歴を有する患者とは、精神疾患により、通算して1年以上の入院歴を有する患者であること。
(12) 当該保険医療機関又は他の保険医療機関に入院中の患者に対して精神科デイ・ケアを行う場合、当該患者は精神科デイ・ケアを提供する対象患者数に含めること。
(13) 精神科デイ・ケアを行った場合は、その要点及び診療時間を診療録等に記載する。