A248 精神疾患診療体制加算(1) 精神疾患診療体制加算は、身体合併症を有する精神疾患患者の転院の受入れや、身体疾患や外傷のために救急搬送された患者であって、精神症状を伴う者の診療を行った場合を評価するものである。(2) 精神疾患診療体制加算1は、他の保険医療機関の精神病棟に入院する精神疾患患者の身体合併症の入院治療のために、当該他の保険医療機関の求めに応じて転院を受け入れた場合に入院初日に限り算定する。なお、ここでいう入院初日とは、第2部通則5に規定する起算日のことをいい、入院期間が通算される再入院の初日は算定できない。(3) 精神疾患診療体制加算1を算定する患者の精神疾患に係る薬剤は、当該保険医療機関で処方する必要があること。やむを得ず他の保険医療機関が処方した持参薬を投与する場合は、入院後5日以内に限られること。この場合には、持参した薬剤名、規格、剤形等を確認し、診療録等に記載すること。(4) 精神疾患診療体制加算2は、当該保険医療機関の精神保健福祉法第18条第1項に規定する精神保健指定医(以下「精神保健指定医」という。)若しくは精神科医又は当該保険医療機関の求めに応じた他の保険医療機関の精神保健指定医が、身体疾患や外傷に加え、精神症状等を有する患者であって、救急用の自動車等(消防法(昭和23年法律第186号)及び消防法施行令(昭和36年政令第37号)に規定する市町村又は都道府県の救急業務を行うための救急隊の救急自動車並びに道路交通法(昭和35年法律第105号)及び道路交通法施行令(昭和35年政令第270号)に規定する緊急自動車(傷病者の緊急搬送に用いるものに限る。)をいう。)及び救急医療用ヘリコプターを用いた救急医療の確保に関する特別措置法(平成19年法律第103号)第2条に規定する救急医療用ヘリコプターにより搬送された患者を診察した場合に、入院初日から3日以内に1回に限り算定すること。(5) (4)において、精神症状を有する患者とは、以下の場合をいうこと。イ 過去6か月以内に精神科受診の既往がある患者ロ 医師が、抑うつ、せん妄、躁状態等、精神状態の異常を認めた患者ハ アルコール中毒を除く急性薬毒物中毒が診断された患者(6) 精神疾患診療体制加算2を算定した場合には、区分番号「A300」救命救急入院料の注2に規定する加算及び区分番号「I001」入院精神療法は算定できない。ただし、精神保健指定医又は精神科医による初回の診察の結果、継続して精神疾患の管理が必要と判断された場合には、入院した日から起算して4日目以降に限り、区分番号「I001」入院精神療法を算定することができる。