第20 特定一般病棟入院料1 特定一般病棟入院料の施設基準等(1) 医療提供体制の確保の状況に鑑み、「基本診療料の施設基準等」別表第六の二に掲げる地域に所在する保険医療機関のうち、一般病棟が1病棟で構成される病院である保険医療機関であること。(2) 特定一般病棟入院料1の施設基準当該病室を有する病棟において、常時13対1以上の看護配置(当該病棟における看護職員の数が、常時、当該病棟の入院患者の数が13又はその端数を増すごとに1以上であること。)よりも手厚い看護配置であること。ただし、夜勤を行う看護職員の数は、2以上であること。(3) 特定一般病棟入院料2の施設基準当該病室を有する病棟において、常時15対1以上の看護配置(当該病棟における看護職員の数が、常時、当該病棟の入院患者の数が15又はその端数を増すごとに1以上であること。)よりも手厚い看護配置であること。ただし、夜勤を行う看護職員の数は、2以上であること。(4) 一般病棟看護必要度評価加算の施設基準注5に掲げる一般病棟看護必要度評価加算を算定する病棟は、当該加算を算定するものとして届け出た病棟に、直近3月について入院している全ての患者の状態を、別添6の別紙7の一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る評価票のⅠ又はⅡを用いて継続的に測定し、その結果に基づいて評価を行っていること。ただし、産科患者、15歳未満の小児患者、短期滞在手術等基本料を算定する患者、基本診療料の施設基準等の別表第二の二十三に該当する患者(基本診療料の施設基準等第十の三に係る要件以外の短期滞在手術等基本料3に係る要件を満たす場合に限る。)及び基本診療料の施設基準等の別表第二の二十四に該当する患者は対象から除外する。また、重症度、医療・看護必要度Ⅱの評価に当たっては、歯科の入院患者(同一入院中に医科の診療も行う期間については除く。)は、対象から除外する。なお、重症度、医療・看護必要度Ⅰ又はⅡに係る評価票の記入(別添6の別紙7の別表1に掲げる「一般病棟用の重症度、医療・看護必要度A・C項目に係るレセプト電算処理システム用コード一覧」を用いて評価を行う項目は除く。)は、院内研修を受けたものが行うものであること。一般病棟用の重症度、医療・看護必要度Ⅰ又はⅡのいずれを用いて評価を行うかは、入院料等の届出時に併せて届け出ること。なお、評価方法のみの変更を行う場合については、別添7の様式10を用いて届け出る必要があること。ただし、評価方法のみの変更による新たな評価方法への切り替えは切替月のみとし、切替月の10日までに届け出ること。(5) 特定一般病棟入院料(地域包括ケア1)の施設基準等ア 注7に規定する地域包括ケア入院医療管理を行う病室を有する病棟において、常時15対1以上の看護配置(当該病棟における看護職員の数が、常時、当該病棟の入院患者の数が15又はその端数を増すごとに1以上であること。)よりも手厚い看護配置であること。ただし、夜勤を行う看護職員の数は、2以上であること。イ 当該病室を有する病棟において、病室を含む病棟に、専任の常勤理学療法士、専任の常勤作業療法士又は専任の言語聴覚士(以下「理学療法士等」という。)が1名以上配置されていること。なお、週3日以上常態として勤務しており、かつ、所定労働時間が週22時間以上の勤務を行っている専任の非常勤理学療法士、専任の非常勤作業療法士又は専任の非常勤言語聴覚士をそれぞれ2名以上組み合わせることにより、当該保険医療機関における常勤理学療法士、常勤作業療法士又は常勤言語聴覚士の勤務時間帯と同じ時間帯にこれらの非常勤理学療法士、非常勤作業療法士又は非常勤言語聴覚士がそれぞれ配置されている場合には、それぞれの基準を満たすこととみなすことができる。ウ 当該保険医療機関内に入退院支援及び地域連携業務を担う部門が設置されていること。当該部門に入退院支援及び地域連携に係る業務に関する十分な経験を有する専従の看護師又は専従の社会福祉士が配置されていること。当該部門に専従の看護師が配置されている場合にあっては専任の社会福祉士が、専従の社会福祉士が配置されている場合にあっては専任の看護師が配置されていること。なお、当該専従の看護師又は社会福祉士については、週3日以上常態として勤務しており、かつ、所定労働時間が週22時間以上の勤務を行っている専従の非常勤の看護師又は社会福祉士(入退院支援及び地域連携業務に関する十分な経験を有する看護師又は社会福祉士に限る。)を2名以上組み合わせることにより、常勤看護師等と同じ時間帯にこれらの非常勤看護師等が配置されている場合には、当該基準を満たしているとみなすことができる。エ 心大血管疾患リハビリテーション料(Ⅰ)、脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)、(Ⅱ)若しくは(Ⅲ)、運動器リハビリテーション料(Ⅰ)若しくは(Ⅱ)、呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)又はがん患者リハビリテーション料の届出を行っていること。オ エのリハビリテーションを提供する患者については、1日平均2単位以上提供していること。なお、リハビリテーションの提供に当たっては、当該患者の入棟又は入室時に測定したADL等を参考にリハビリテーションの必要性を判断し、その結果について診療録等に記載するとともに、患者又はその家族等に説明すること。カ 当該病室の床面積は、内法による測定で、患者1人につき、6.4平方メートル以上であること。なお、平成27年3月31日までの間に、床面積について、壁芯による測定で届出が行われたものについては、平成27年4月1日以降も有効なものとして取り扱う。キ 病室に隣接する廊下の幅は内法による測定で、1.8メートル以上であることが望ましい。ただし、両側に居室がある廊下の幅は、2.7メートル以上であることが望ましい。なお、廊下の幅が1.8メートル(両側居室の場合は2.7メートル)に満たない医療機関については、全面的な改築等を行うまでの間は1.8メートル(両側居室の場合は2.7メートル)未満であっても差し支えないが、全面的な改築等の予定について年1回報告を行うこと。ク 当該病室を含む病棟に、又は当該医療機関内における当該病室を含む病棟の近傍に患者の利用に適した浴室及び便所が設けられていること。ケ 当該入院料を算定するものとして届け出ている病室に、直近3月において入院している全ての患者の状態について、別添6の別紙7の一般病棟用の重症度、医療・看護必要度Ⅰ又はⅡに係る評価票におけるモニタリング及び処置等の項目(A項目)及び手術等の医学的状況の項目(C項目)を用いて測定し、その結果、当該病棟又は当該病室へ入院する患者全体に占める基準を満たす患者(別添6の別紙7による評価の結果、看護必要度評価票A項目の得点が1点以上の患者又はC項目の得点が1点以上の患者をいう。)の割合が重症度、医療・看護必要度Ⅰで1割2分以上又は重症度、医療・看護必要度Ⅱで0.8割以上であること。ただし、産科患者、15歳未満の小児患者、短期滞在手術等基本料を算定する患者、基本診療料の施設基準等の別表第二の二十三に該当する患者(基本診療料の施設基準等第十の三に係る要件以外の短期滞在手術等基本料3に係る要件を満たす場合に限る。)及び基本診療料の施設基準等の別表第二の二十四に該当する患者は対象から除外する。また、重症度、医療・看護必要度Ⅱの評価に当たっては、歯科の入院患者(同一入院中に医科の診療も行う期間については除く。)は、対象から除外する。一般病棟用の重症度、医療・看護必要度Ⅰ又はⅡに係る評価票の記入(別添6の別紙7の別表1に掲げる「一般病棟用の重症度、医療・看護必要度A・C項目に係るレセプト電算処理システム用コード一覧」を用いて評価を行う項目は除く。)は、院内研修を受けたものが行うものであること。また、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度Ⅰ又はⅡのいずれを用いて評価を行うかは、入院料等の届出時に併せて届け出ること。なお、評価方法のみの変更を行う場合については、別添7の様式10を用いて届け出る必要があること。ただし、評価方法のみの変更による新たな評価方法への切り替えは切替月のみとし、切替月の10日までに届け出ること。令和4年3月31日において、現に当該入院料の届出を行っている保険医療機関にあっては、令和4年9月30日までの間、令和4年度改定後の当該入院料の重症度、医療・看護必要度の基準を満たすものとみなすものであること。コ 次のいずれかの基準を満たしていること。① 「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の別添1の第14の2に規定する在宅療養支援病院の届出を行っていること。② 「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の別添1の第16の3に規定する在宅療養後方支援病院の届出を行っており、在宅患者の直近1年間の受入実績が3件以上(区分番号「A206」在宅患者緊急入院診療加算の1を算定したものに限る。)であること。③ 医療法第30条の4の規定に基づき都道府県が作成する医療計画に記載されている第二次救急医療機関であること。④ 救急病院等を定める省令に基づき認定された救急病院であること。⑤ 訪問看護ステーションが当該保険医療機関と同一の敷地内に設置されていること。サ 当該病室を退院した患者に占める在宅等に退院するものの割合が7割以上であること。この場合における在宅等に退院するものとは、次の①及び②のいずれにも該当しない患者をいう。① 他の保険医療機関(有床診療所入院基本料(別添2の第3の5の(1)のイの(イ)に該当するものに限る。)を算定する病床を除く。)に転院した患者② 介護老人保健施設に入所した患者シ 当該病室から退院した患者数に占める在宅等に退院するものの割合は、次の①に掲げる数を②に掲げる数で除して算出する。① 直近6か月間において、当該病室から退院した患者数(第2部「通則5」に規定する入院期間が通算される再入院患者及び死亡退院した患者を除く。)のうち、自宅等に退院するものの数② 直近6か月間に退院した患者数(第2部「通則5」に規定する入院期間が通算される再入院患者及び死亡退院した患者を除く。)ス データ提出加算の届出を行っていること。また、当該基準については別添7の様式40の7を用いて届出を行った時点で、当該入院料の届出を行うことができる。セ 当該病室に入室した患者のうち、自宅等から入室した患者の占める割合が1割5分以上であること。ただし、当該病室が10床未満の場合については自宅等から入室した患者を前3月において6人以上受け入れていること。なお、自宅等から入室した患者とは、自宅又は有料老人ホーム等から入室した患者のことをいう。ただし、当該入院料を算定する病棟又は病室を有する病院に有料老人ホーム等が併設されている場合は当該有料老人ホーム等から入棟した患者は含まれない。ソ 自宅等から入室した患者の占める割合は、直近3か月間に自宅等から入室した患者を直近3か月に当該病棟に入室した患者の数で除して算出するものであること。タ 当該病室において自宅等からの緊急入院患者の受入れが直近3か月間で6人以上であること。自宅等からの緊急入院患者とは、自宅又は有料老人ホーム等から入棟した患者で、かつ、予定された入院以外の患者のことをいう。チ 次に掲げる項目のうち少なくとも2つを満たしていること。① 当該保険医療機関において在宅患者訪問診療料(Ⅰ)及び(Ⅱ)の算定回数が直近3か月間で30回以上であること。② 当該保険医療機関において在宅患者訪問看護・指導料、同一建物居住者訪問看護・指導料又は精神科訪問看護・指導料(Ⅰ)の算定回数が直近3か月間で60回以上であること。③ 当該保険医療機関と同一敷地内又は隣接する敷地内に位置する訪問看護ステーションにおいて訪問看護基本療養費又は精神科訪問看護基本療養費の算定回数が直近3か月間で300回以上であること。④ 当該保険医療機関において区分番号「C006」在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料の算定回数が直近3か月間で30回以上であること。⑤ 当該保険医療機関と同一敷地内又は隣接する敷地内に位置する事業所が、介護保険法第8条第2項に規定する訪問介護、同条4項に規定する訪問看護、同条第5項に規定する訪問リハビリテーション、同法第8条の2第3項に規定する介護予防訪問看護又は同条第4項に規定する介護予防訪問リハビリテーションの提供実績を有していること。⑥ 当該保険医療機関において区分番号「B005」退院時共同指導料2の算定回数が直近3か月間で6回以上であること。ツ 当該保険医療機関において、厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容を踏まえ、適切な意思決定支援に関する指針を定めていること。テ 許可病床280床未満の保険医療機関であること。(6) 特定一般病棟入院料(地域包括ケア2)の施設基準等(5)のアからスの基準を満たしていること。(7) 特定一般病棟入院料(地域包括ケア3)の施設基準等(5)のカ、サ及びシを除く全ての基準を満たしていること。(8) 特定一般病棟入院料(地域包括ケア4)の施設基準等(5)のアからオ、キからコ及びスの基準を満たしていること。2 届出に関する事項(1) 特定一般病棟入院料の施設基準に係る届出は、別添7の様式8、様式9及び様式57の2を用いること。この場合において、病棟の勤務実績表で看護要員の職種が確認できる場合は、様式8を省略することができること。(2) 注5に規定する一般病棟看護必要度評価加算の施設基準に係る届出は、別添7の様式10を用いること。(3) 注7又は注9に規定する地域包括ケアに係る病室の施設基準に係る届出は、別添7の様式9、様式10、様式20、様式50から様式50の3までを用いること。この場合において、病棟の勤務実績表で看護要員の職種が確認できる場合は、様式20の当該看護要員のみを省略することができること。(4) 当該病棟に90日を超えて入院する患者について、療養病棟入院料1の例により算定を行う病棟については、別添7の様式57の3により地方厚生(支)局長に届け出ること。(5) 一般病棟看護必要度評価加算の経過措置について、令和4年3月31日において、現に一般病棟看護必要度評価加算の届出を行っている病棟にあっては、令和4年9月30日までの間に限り、令和4年度改定前の「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和2年3月5日保医発0305第2号)の別添6の別紙7の一般病棟用の重症度、医療・看護必要度Ⅰ又はⅡに係る評価票を用いて評価をしても差し支えないこと。