第4の2 小児特定集中治療室管理料1 小児特定集中治療室管理料に関する施設基準(1) 小児入院医療管理料1の届出を行っている医療機関であること。(2) 専任の医師が常時、小児特定集中治療室内に勤務していること。当該専任の医師に、小児の特定集中治療の経験を5年以上有する医師を2名以上含むこと。ただし、患者の当該治療室への入退室などに際して、看護師と連携をとって当該治療室内の患者の治療に支障がない体制を確保している場合は、一時的に当該治療室から離れても差し支えない。(3) 小児特定集中治療室管理を行うにふさわしい専用の小児特定集中治療室を有しており、当該治療室の病床数は、8床以上であること。また、当該小児特定集中治療室の広さは、内法による測定で、1床当たり15平方メートル以上であること。(4) 当該管理を行うために必要な次に掲げる装置及び器具を特定集中治療室内に常時備えていること。ただし、ウからカについては、当該保険医療機関内に備え、必要な際に迅速に使用でき、緊急の事態に十分対応できる場合においては、この限りではない。ア 救急蘇生装置(気管内挿管セット、人工呼吸装置等)イ 除細動器ウ ペースメーカーエ 心電計オ ポータブルエックス線撮影装置カ 呼吸循環監視装置キ 体外補助循環装置ク 急性血液浄化療法に必要な装置(5) 自家発電装置を有している病院であって、当該病院において電解質定量検査及び血液ガス分析を含む必要な検査が常時実施できること。(6) 当該治療室内に、手術室と同程度の空気清浄度を有する個室及び陰圧個室を設置することが望ましい。(7) 当該治療室勤務の医師は、当該治療室に勤務している時間帯は、当該治療室以外での当直勤務を併せて行わないものとし、当該治療室勤務の看護師は、当該治療室に勤務している時間帯は、当該治療室以外での夜勤を併せて行わないものとすること。(8) 次のいずれかの基準を満たしていること。ア 当該治療室において、他の保険医療機関から転院してきた急性期治療中の患者(転院時に他の保険医療機関で区分番号「A300」救命救急入院料、区分番号「A301」特定集中治療室管理料を算定するものに限る。)が直近1年間に20名以上であること。イ 当該治療室において、他の保険医療機関から転院してきた患者(転院時に他の保険医療機関又は当該保険医療機関で区分番号「C004」救急搬送診療料を算定したものに限る。)が直近1年間に50名以上(そのうち、当該治療室に入室後24時間以内に人工呼吸(5時間以上(手術時の麻酔や検査のために実施した時間を除く。)のものに限る。)を実施した患者(当該治療室に入室後又は当該他の保険医療機関で開始されたものに限られ、日常的に人工呼吸を実施している患者は含まない。)が30名以上)であること。ウ 当該治療室において、人工心肺を用いた先天性心疾患手術の周術期に必要な管理を実施した患者が直近1年間に80名以上であること。2 1の(3)に掲げる内法の規定の適用について、平成26年3月31日において、現に当該管理料の届出を行っている保険医療機関については、当該治療室の増築又は全面的な改築を行うまでの間は、当該規定を満たしているものとする。3 小児特定集中治療室管理料の「注3」に掲げる早期離床・リハビリテーション加算の施設基準(1) 当該治療室内に、以下から構成される早期離床・リハビリテーションに係るチームが設置されていること。ア 小児の集中治療に関する5年以上の経験を有する専任の医師イ 集中治療を必要とする患者の看護に従事した経験を5年以上有し、集中治療を必要とする患者の看護に係る適切な研修を修了した専任の常勤看護師ウ 急性期医療を提供する保険医療機関において5年以上従事した経験を有する専任の常勤理学療法士、専任の常勤作業療法士又は専任の常勤言語聴覚士(2) 当該保険医療機関内に複数の小児特定集中治療室管理料を届け出た病棟が設置されている場合、(1)に規定するチームが複数の小児特定集中治療室の早期離床・リハビリテーションに係るチームを兼ねることは差し支えない。(3) (1)のアに掲げる専任の医師は、小児特定集中治療室に配置される医師が兼ねることは差し支えない。また、小児特定集中治療室を複数設置している保険医療機関にあっては、当該医師が配置される小児特定集中治療室の患者の治療に支障がない体制を確保している場合は、別の小児特定集中治療室の患者に対する早期離床・リハビリテーションに係るチームの業務を実施することができる。(4) (1)のイに掲げる集中治療を必要とする患者の看護に係る適切な研修とは、国又は医療関係団体等が主催する600時間以上の研修(修了証が交付されるもの)であり、講義及び演習により集中治療を必要とする患者の看護に必要な専門的な知識及び技術を有する看護師の養成を目的とした研修又は保健師助産師看護師法第37条の2第2項第5号の規定による指定研修機関において行われる集中治療を必要とする患者の看護に係る研修であること。(5) (1)のイに掲げる専任の常勤看護師は、特定集中治療室管理料1及び2を届け出る治療室に配置される1の(2)の看護師が兼ねることは差し支えない。また、救命救急入院料、特定集中治療室管理料、ハイケアユニット入院医療管理料、脳卒中ケアユニット入院医療管理料又は小児特定集中治療室管理料(以下「小児特定集中治療室等」という。)を複数設置している保険医療機関にあっては、当該看護師が配置される小児特定集中治療室等の患者の看護に支障がない体制を確保している場合は、別の小児特定集中治療室等の患者に対する早期離床・リハビリテーションに係るチームの業務を実施することができる。(6) (1)のウに掲げる専任の常勤理学療法士、専任の常勤作業療法士又は専任の常勤言語聴覚士は小児特定集中治療室等を有する保険医療機関で5年以上の経験を有すること。ただし、小児特定集中治療室等を有する保険医療機関での経験が5年に満たない場合は、回復期リハビリテーション病棟に専従で勤務した経験とあわせて5年以上であっても差し支えない。(7) 小児特定集中治療室における早期離床・リハビリテーションに関するプロトコルを整備していること。なお、早期離床・リハビリテーションの実施状況等を踏まえ、定期的に当該プロトコルの見直しを行うこと。(8) 区分番号「H000」心大血管疾患リハビリテーション料、区分番号「H001」脳血管疾患等リハビリテーション料又は区分番号「H003」呼吸器リハビリテーション料に係る届出を行っている保険医療機関であること。4 小児特定集中治療室管理料の「注4」に掲げる早期栄養介入管理加算の施設基準(1) 当該治療室に次の要件を満たす管理栄養士が専任で配置されていること。ア 別添3の第19の1の(3)に規定する研修を修了し、栄養サポートチームにおいて栄養管理に係る3年以上の経験を有することイ 集中治療を必要とする患者の栄養管理に係る3年以上の経験を有すること(2) (1)に掲げる管理栄養士は、以下の知識及び技能を有していることが望ましい。ア 当該治療室への入室翌日までに入室患者全員の栄養スクリーニングを実施し、重点的な栄養管理を必要とする患者を特定することができることイ 腸管機能として腸蠕動音、鼓音及び腹部膨満等を確認するとともに、Refeeding Syndrome、Over feedingについてのアセスメント及びモニタリングをすることができることウ 栄養管理に係る計画及び治療目的を多職種と共有し、アセスメントによって把握された徴候及び症状を勘案し、可能な限り入院前の日常生活機能等に近づけるよう栄養補給について立案することができることエ 経腸栄養投与継続が困難と評価した場合は、担当医に報告し、栄養管理に係る計画を再考することができることオ 経口摂取移行時においては、摂食嚥下機能について確認し、必要に応じて言語聴覚士等との連携を図ることができること(3) 小児特定集中治療室管理料を算定する一般病床の治療室における管理栄養士の数は、当該治療室の入院患者の数が10又はその端数を増すごとに1以上であること。(4) 当該治療室において、早期から栄養管理を実施するため日本集中治療医学会の「日本版重症患者の栄養療法ガイドライン」を参考にして院内において栄養管理に係る手順書を作成し、それに従って必要な措置が実施されていること。また、栄養アセスメントに基づく計画を対象患者全例について作成し、必要な栄養管理を行っていること。(5) 早期栄養介入管理加算を算定した患者の数等について、別添7の様式42の5を用いて、地方厚生(支)局長に報告すること。5 届出に関する事項(1) 小児特定集中治療室管理料の施設基準に係る届出は、別添7の様式43の2及び48を用いること。また、当該治療室の平面図(面積等の分かるもの。)を添付すること。なお、当該治療室に勤務する従事者並びに当該病院に勤務する臨床検査技師、衛生検査技師、診療放射線技師及び診療エックス線技師については、別添7の様式20を用いること。(2) 早期離床・リハビリテーション加算の施設基準に係る届出は、別添7の様式42の3を用いること。(3) 早期栄養介入管理加算の施設基準に係る届出は、別添7の様式42の4を用いること。