K884-3 胚移植術(1) 胚移植術は、不妊症の患者に対して、当該患者及びそのパートナーから採取した卵子及び精子を用いて作成された初期胚又は胚盤胞について、妊娠を目的として治療計画に従って移植した場合であって、新鮮胚を用いた場合は「1」により算定し、凍結胚を融解したものを用いた場合は「2」により算定する。(2) 「注1」における治療開始日の年齢とは、当該胚移植術に係る治療計画を作成した日における年齢をいう。ただし、算定回数の上限に係る治療開始日の年齢は、当該患者及びそのパートナーについて初めての胚移植術に係る治療計画を作成した日における年齢により定めるものとする。(3) 「注1」について、胚移植術により妊娠し出産した後に、次の児の妊娠を目的として胚移植を実施した場合であって、その治療開始日の年齢が40歳未満である場合は、患者1人につきさらに6回に限り、40歳以上43歳未満である場合は、患者1人につきさらに3回に限り算定する。(4) 胚移植術の実施のために用いた薬剤の費用は別に算定できる。(5) 凍結・融解胚移植の実施に当たっては、胚の融解等の前処置を適切に実施すること。なお、前処置に係る費用は所定点数に含まれ、別に算定できない。(6) 治療に当たっては、関連学会から示されているガイドライン等を踏まえ、治療方針について適切に検討し、当該患者から文書による同意を得た上で実施すること。また、同意を得た文書を診療録に添付すること。(7) 当該患者及びそのパートナーに係る胚移植術の実施回数の合計について、診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。なお、実施回数の合計の記載に当たっては、当該胚移植術の実施に向けた治療計画の作成に当たり確認した事項を踏まえること。(8) 「注2」のアシステッドハッチングは、過去の胚移植において妊娠不成功であったこと等により、医師が必要と認めた場合であって、妊娠率を向上させることを目的として実施した場合に算定する。その際、実施した医学的な理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。(9) 「注3」の高濃度ヒアルロン酸含有培養液を用いた前処置は、過去の胚移植において妊娠不成功であったこと等により、医師が必要と認めた場合であって、妊娠率を向上させることを目的として実施した場合に算定する。その際、実施した医学的な理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。